毎朝遅刻ぎりぎりまで二度寝三度寝を繰り返してしまう私。
なので、毎朝着る服を選ぶのが大変。
あわてすぎてセクシー目なストッキングにコンバースを合わせるなんて当たり前。
先日は赤いマニキュアに緑のニットに赤いマフラー、まるでひとりのクリスマス。
こんなことを避けるために、自分のベストコーディネートを見つけ
それを着続けたいと思います。



◆準備日
毎日同じ服と言っても洗わないわけにはいかないので、まずは同じ服を数枚用意することに。
高い服を何枚も買うのも嫌なのでユニクロへ。「定番」と書かれたラックからキャミソールを3枚、
黒のカーディガンを3枚、そしてカーキ色のパンツを3枚カゴに入れる。馬鹿げた出費が痛い。
これじゃまるで三つ子の買い物だ。

◆1日目
朝、服を選ぶ分の時間を余裕を持って過ごし気分よく出社。
すると「おはよう、あー、それユニクロでしょー」
朝いちでばれたあげく服装を記憶されてしまった。
しかも先輩も「持ってる持ってる」とのこと。最悪。
「そうなんですよ…お父さんが買ってくれて」と意味のない嘘をついてしまった。
前途多難な予感…。

◆ 2日目
2日連続同じ服というのは初めてなのでどきどきしながら出社。私がコートを脱いだ瞬間 先輩が
「あれ?」という顔をしたのを見のがさなかった。
「いやー、昨日徹夜で飲んじゃって」とまたしても嘘をつくと
「体力あるねぇ、それで同じなんだぁ」と一言。
「同じなんだぁ」は私の服装についてだろうけど気付かないふりをした。
まだ2日目なのでなんとかなったけど、明日からが本当の勝負だ。
ここまで書いて、 いい年した女がこんなことで本気の勝負をしてる場合じゃないだろうと思い落ち込む。

◆ 3日目
1、2日目とは違い そろそろ他人の視線が気になってきた。勤務先に着くと、私の服装を何度もチラ見するばかりで何もつっこんでくれない同僚たちの気づかいが痛い。
お昼休みに休憩所に置いてあったファッション誌の特集「1か月着回し術」を見て、何かアレンジできないかと思い、カーディガンを脱いで腰に巻いてみた。
その後思い直してやっぱり肩に巻いてみる。
術でもなんでもない着回しをして鏡をのぞくと完璧なゴルフファッションだ。
試しにスイングしてみると運悪く先輩が休憩室に入ってきた。
とっさに「どぉも、石田純一ですよ」と思いがけない物真似をしてしまった。
「えっと…ごめん、全然笑えない」と軽くかわされてしまった。
プライドのかけらもない自分にかなりダメージ。

◆ 4日目
月、火、水、木、毎日同じ服を着ている人が職場にいたらあなたはつっこみますか…?私はつっこめないです。
ということで、相変わらず皆からの視線を集めるだけ集めるくせに誰からも話し掛けてもらえない。
一日中やけっぱちの笑顔で接客。そんな時、アクシデントが発生! お客さまが買った商品を1つ渡し忘れたのです。
すっかり怒ったお客さまが「黒いカーディガンの女の店員どこよ!」と怒鳴り込んできた瞬間、同僚たちがぴったりのタイミングで私のほうをふりかえりました。
「黒いカーディガン=私」という法則が勤務先で浸透していることに気付く。

5日目
計算外のアクシデントがまた発生! 用事が重なり洗濯できず、ついに本当に同じ服を2日連続着るはめに。「アクシデント」という慣れない単語を2日連続使うことになるなんて…。
しかも昨日は何も考えずお好み焼き屋さんでランチを食べてしまった。とにかくソース臭い…。部屋に転がっていたファブリーズをありったけスプレーすると、なんとか無臭になったものの、すっかり時間を取られ10分の遅刻。見事な本末転倒だ。私ってバカ…?
答えのわかりきった自問自答を繰り返す。

◆ 6日目
苦手な先輩をはじめとする同僚3人から呼び出される。
「ごめんね? すっごい余計なお世話かもしれないんだけど」見たことないほど真剣な顔の先輩が口火を切った瞬間、何を言われるのかすべて悟りました。
「あんたね、同じ服ばっか着てるからずっと心配だったの」
「もしかして彼氏と別れたんじゃないかって心配してたの」
「…だって最近ほんと疲れてるみたいで心配で」
ぞっとするほど真顔の先輩たち。
「彼氏と別れ友達の家に転がり込みろくに眠っていない→そのため服も同じである」
という超ありがちな、でも超つじつまのあう物語ができあがっていたのです…
「そうなんです…彼氏と別れまして…」唇を噛みしめ、ここ数年いちばんの大嘘をつくと「もう、言ってくれれば良かったのに!」と頭をコチーンとこづかれ、もはや青春群像。
「先輩たちのおかげでなんとか元気になれそうです!」
異常に素早い立ち直りを宣言してそそくさとレジへダッシュ
…もはやここまで…

★ 新年1発目の挑戦としては気弱な幕引きになりふがいないですが、実は馬鹿げた挑戦をしているだけだと知られたら私は職場を失う可能性がある。そんな事態にはなりたくないんです。
「6日間で人は職場の主人公になれる」ということで…終了したいと思います。


ふたりでいつでも悪ふざけ


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