誰もが一度はしたことがあるでしょう、ウィンク。
ただ、日常生活ではなかなか使う機会がありません。
 他人に向けて片目をつぶるというだけの行為で他人の気持ちは動くんでしょうか?
 なんの気持ちがこもっていない空(から)ウィンクで、
男性を困惑させることは可能か挑戦したいと思います。



◆2002.09.05
 
今日から空ウインクを実行したいと思う。
 朝起きて、まず 鏡に映った自分にウインクしてみる。照れくさいが、これからわたしは、空ウインクだとしても赤の他人にウィンクをしていかなくちゃいけないんだから、と思い直し、照れながらも気合を入れる。
 まず通りがかりの犬を散歩してる人を発見。犬にウインクする小心な私。当然なにも起こらない。
 電車に乗る、前にいた高校生に初ウインクをきめてみる。一度やると俄然勇気がでた。もういちどやってみる。しばし見つめあって無視。
 この企画の終了の予感。

2002.09.06
 どうせなら決めた人に毎朝パチリとすることで、毎朝会う「ウィンクの子」と呼ばれたい。選り好みしすぎた結果「毎朝君のこと見てたんだ」なんて言われた暁には…などと年頃ならではの妄想が先走りタイミングを逃す。「二人の出会いのきっかけはウィンクだったそうです」そんな結婚式の妄想がむなしい。

◆2002.09.07
 何も電車内だけじゃなくってもいいかと、会社で実行。ドアを開ける時、いつもと違う緊張感。
 「おはようございます」パチリ! これは効きそう、と思い、隣の席の先輩にターゲットを絞る。緊張と意気込みで「おはようござっす」と言ってしまった恥ずかしさから、つい顔を下げてのウィンクになってしまった。当然気づかれず「ござっすって何?」と冷たく言われたあげく、いつも通りに新聞を読みながら朝食のパンを食べる先輩。彼の日常を壊してやりたい。まるで不倫中の女のような激情に駆られた朝9時半。

◆2002.09.14
 
数少ない男性社員には、のきなみウィンクをためしてみた。一様につまらない反応しかしない男共にはうんざりだ。書くことも思いつかないくらいの無反応で、ウィンクの緊張感も失い始めたこのごろ。女にもやってみようかと、気まぐれに向かいの席の先輩にバッチリウィンク。
 「今ウィンクした?」初めて口に出してつっこまれた。
 「いや、ばれないかと思って」ばれなきゃなんなのか、自分でもわからない答えが口を出て、なんとなく気まずい。「男性の心をむやみに揺り動かしたい」という企画からだんだんずれている。ずれるどころか軌道修正不可能なところに来てしまった気がする。

◆2002.09.15
 
やっぱり日本にウィンクの文化は根付いていないと悟った。そもそも外国では根付いているんだろうか? 
 アメリカ人とおぼしき白人男性を発見し、無言でウィンク。軽い笑顔と会釈で返してくれた。
 「だけど何も始まらない。だって言葉が通じない」せつない歌謡曲みたいだ。もう一度ウィンクして足早にその場を離れた。

◆2002.09.17
 
今日は車内には年寄りしか見当たらないのでおじいさんにやってみた。
 みんな下を向いてて中々見てくれない。これじゃむりだと思った時こっちを見たので、年寄りだし目が悪そうだと思い、思いっきりウインクしてみる。
 これじゃあ空ウインクどころが本気ウインクだ。
 すると降りざまに「からかってるのか今のわかいもんは」と注意され今回、企画初めての罪悪感を覚える。おじいさんごめんなさい。


ふたりでいつでも悪ふざけ


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